幼児期に伸ばしてあげたい知能の種類≪多重知能理論≫

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子供には、自分の好きなことややりたいことを見つけてほしいな、と思いますよね。

そして、自分の進みたい分野の土台を、幼児期からしっかりつくってあげられていたらいいな、と思いませんか。

子供の能力を伸ばしてあげたい。

でも、どんな能力を伸ばしてあげたらいいんだろう、、、。

そんな悩みの参考になったのが、ハーバード大学のハワード・ガードナー教授が提唱している多重知能理論(Multiple Intelligences Theory=MI理論)という考え方です。

これは、現在、世界各国の教育者に支持され、活用されている理論です。

余談ですが、先日、我が家で購入したトモエの100玉そろばんのマニュアル本にもこの理論が紹介されていました。

(そこには、「算数が苦手な子も他の知性が備わっているんですよ。」という内容のメッセージが書かれており、トモエ算盤さんの子供たちに対する愛情深さを感じました。)

多重知能理論とは?

能力や知能といえば、パッと頭に思い浮かぶのは「IQ」だと思います。

古くから、知能はひとつの指標(IQ)で示されると思われていました。

しかし、ある分野においてずば抜けている人も、他の分野においては並だったり苦手だったりしますよね。
IQが高いからといって、スポーツもお裁縫もお料理もすべて得意というわけではないと思います。

ハーバード大学のハワード・ガードナー教授は、「人は複数の知能を持っており、それぞれの知能には強弱がある」これを『知能個性』と言いました。

“複数の知能”というものにどのような知能があるのかは、これから順にご紹介していきますね。

幼児期の子供の知能は伸び盛りです。

「うちの子は、これが得意だから力を入れて、これは苦手だからまぁいいか!」などと親が勝手に決めつけずに、どの知能もバランスよく伸ばしてあげるように意識すると良いと思います。

多重知能理論で紹介されている8つの知能

現在、多重知能理論で紹介されている知能には、8つあります。

論理・数学的知能(Logical-mathematical Intelligence)

計算をしたり、問題を論理的に分析・解決する能力です。

論理・数学的知能を伸ばすために幼児期にできることは、『数』や『量』の感覚を磨くことだと思います。

思い付くものをあげてみると、、、

  • 日常生活の中で数に親しむ
  • 百玉そろばん
  • ドッツカード
  • ドッツ棒
  • すごろく遊び
  • モンテッソーリの数の感覚教育

『2才児のさんすう』というピグマリオンの書籍も参考になりますよ(対象年齢は2-3歳です)。Amazonや楽天では中古が高値で販売されていますが、Yahoo!ショッピングでは定価で購入できます!

言語的知能(Linguistic intelligence)

話し言葉や書き言葉を効果的に使う能力です。

この能力が高いと、話す相手に合わせて適切な言葉を選ぶことができるので、コミュニケーションも上手になります。

言語的知能を伸ばすために幼児期にできることは、

  • 豊富な言葉を使って語りかけること
  • たくさんコミュニケーションをとること

何よりもこの2つが大切だと私は思っています。

その上でできることも思い付く限りあげてみます。

  • 絵本をたくさん読む
  • 童謡を歌ってあげる
  • フラッシュカード
  • 素読(そどく)

ここで、「素読」って何?という方のために少しご説明しますね。

素読とは?
声に出して文章を読む『音読』には2種類あります。
ひとつは『朗読』です。言葉の意味や内容を理解して読むことです。
そして、もうひとつが『素読』です。こちらは、意味は理解せずに読み手のあとに続けて繰り返して読みます(文字は読めなくても大丈夫です)。

素読が出来るようになるまでは、フラッシュカードも同じような効果があります。

音楽的知能(Musical intelligence)

音のリズム、高さ、メロディーやハーモニーなどを識別、また、表現する能力です。

より高いレベルでこの能力を身に付けるには、幼少期から良質な音楽を繰り返し聴くことが大切です。

最近は、子供向けのコンサートなどもよく開催されています。

人気のあるものはチケットがすぐに完売されてしまうので、早く情報をキャッチできるように日頃から意識しておきたいですね。

⬇️こちらのサイトもおすすめです。

いこーよ 子供とおでかけ

因みに、普段の我が家では、スズキ・メソードの「世紀の巨匠による 子と母の名曲アルバム」を流していることが多いです。演奏者にもこだわって選ばれた名曲が集められています。

「何を聴かせたら良いのかわからない!」という方は、是非購入してみてください。

スズキ・メソード公式ホームページで購入できます。

空間的知能(Visual- intelligence)

この能力が高い人には、図形のセンスがある人や、地図読みが得意な人が多いそうです。

算数の勉強などで「図形はセンス」なんてよく言われます。ですが、図形に強いかどうかは決して遺伝だけで決まるわけではなく、幼少期から折り紙やブロック、パズルでたくさん遊ぶことでこの知能を伸ばすことができます。

難易度が高すぎず、また低すぎないブロックやパズルを、子供が手に取りやすい位置に置いておきたいですね。

また、折り紙やブロック、パズルなどがまだ出来ない子には、シャボン玉もおすすめです!お庭や家の前でも手軽に出来るので、是非、お子さんと一緒にやってみてください(^^)

博物的知能(Naturalistic intelligence)

自然や、(その応用で)人工物を識別する能力です。

この知能を伸ばすためには、子供ひとりで、山や川で遊んでいればいいかといえば、そうではありません。『知識』がなければ、虫も葉っぱも識別できないからです。この知能を伸ばすためには、親と自然のなかで楽しんだり、図鑑を日常的に見て楽しんだりするなどして、知識を増やすことも重要になります。

身体・運動的知能(Bodily-kinesthetic intelligence)

身体全体、またはその一部(手、指、腕など)を効果的に使う能力です。

子供でも、運動神経のいい子や手先が器用な子というのは、この知能が高い子です。もちろん、この知能も親の効果的な働きかけによってきちんと伸ばすことができます。

この知能を伸ばすために乳幼児期に親が心掛けたいことは2つあります。

①体の発達段階に合わせた動きを(できるだけ)子供が満足できるまでさせてあげること

②手や指先を使う遊び(例えば、つまむ、かける、落とす、ひねるなど)ができるように、道具や環境を整えること

参考までに、『子どもの才能を伸ばすモンテッソーリ教具100(藤崎達宏・伊藤あづさ)』という書籍で紹介されている「0~3歳までに身につける13の動き」をのせておきますね。

幼児期には、階段をひたすら登り降りしたい時期や、縁石などをバランスをとりながら歩きたい時期、なんでもかんでも落としたい時期、穴という穴に色々とはめ込みたい時期など、大人が見ると「変なの」と思うような行動を何回も何回もやりたい時期があります。

そういった子どもの気持ちを(なるべく)くみ取ってあげることがこの能力を伸ばすことにつながっていきます。

対人的知能(Interpersonal intelligence)

人の気持ちや欲求を理解し、関係を良好に保つ能力です。

子ども達から慕われる保育園の先生や、信頼できる小児科の先生、話すとなんだかほっとするあの人など、対人的知能が高いな、と思うような“あの人”が身のまわりにいると思います。

その人たちに共通していることといえば、『共感力がある』のではないでしょうか。

自分の思いを受けとめてくれる、悩みを親身になって聞いてくれる、、、

この『共感力』を育てるには、親が子供にたくさん共感してあげることが重要です。

たくさん共感してもらった経験がある子は、その子自身も人の気持ちに寄り添うことができるようになります。

転んだとき、「痛かったね」「悔しかったね」と、子供の気持ちに寄り添ってあげること、そんな日常のありふれた場面が、能力を伸ばすことにもつながっていきます。

幼い子供にとって、もっとも大切な人間関係は、お母さんとの関係です。

やることがいっぱいあって忙しいとき、イライラするとき、私も丁寧に子供に対応できないときがあります。反省してチーーーン、、、となることもよくあります。

そんなときも、「さっきは◯◯がやりたかったんだね、でも、できなくて悲しかったね。」と、頭のなかで『共感!共感!共感!』と繰り返して、あとででもいいから、とにかく子供に共感することを心がけています。

内省的知能(Intrapersonal intelligence)

自分の好きなことや嫌いなこと、得意不得意、自分は何をしたいかを考え、目標を持ち、その目標に向かって自己制御をしたり自分の感情をコントロールする能力です。

この知能を伸ばすために、親が子供の幼児期にできることは、子供が静かに集中し、自分ひとりの世界に没頭できる環境を整えることです。

子供が自分でやりたい活動を見つけ、無心になって作業をし始めたら、邪魔をしない!

子供の遊びはただの遊びではなく、「その能力を高めたい!」という目的があるそうです。

私はこれを、モンテッソーリ教育を学ぶなかで教わりました。そう考えるようになって、“イタズラ”も心穏やかに見守ることができるようになったり、あるいは、子供がその能力を高められるようなものを渡したりできるようになりました。

関連書籍

以上が、多重知能理論で現在紹介されている8つの知能です。

子供が幼いうちは、親がバランスよく子供の8つの知能を伸ばす努力をして、子供の選択肢を広げてあげたいですよね。

私の子供も、あなたの子供も、これからどんなことに興味を持ち、どんな大人に育っていくのか、楽しみですね(^_^)

多重知能理論について興味のある方は、こちら↓の書籍も読んでみてください!

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